早野 龍輝

「AIシステム基盤の提供」とは何か ─ 私たちが目指すAI活用支援のかたち

こんにちは、メディア・コンフィデンスの早野です。

私たちは「AIシステム基盤の提供」という事業を行っています。ただ、この言葉だけでは「具体的に何をしてくれるの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

「AIツールを売っているの?」「システム開発会社なの?」「SaaSサービスを提供しているの?」

どれも違います。

今回は、私たちがなぜ「AIシステム基盤」という言葉にこだわり、どのような価値を提供しているのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。

AI導入の「その後」に起きていること

ここ数年、AIを業務に取り入れたいというニーズは急速に広がっています。ChatGPTをはじめとする生成AIの登場で、「うちの会社でもAIを使えないか」という声が経営層から上がるケースも増えました。

しかし、多くの現場で起きているのは、こんな状況です。

「導入はしたけれど、結局使いこなせていない」

「最初は盛り上がったが、いつの間にか誰も使わなくなった」

「担当者が辞めたら、運用が止まってしまった」

AIツールを契約した。ChatGPTの有料プランを導入した。でも、それが日々の業務に根付いているかというと、そうでもない。これが多くの企業の現実ではないでしょうか。

私たちは、この問題の根本は「AIそのもの」ではなく、「AIを使い続けるための仕組み」にあると考えています。

「AI」だけでも「システム」だけでも足りない

ここで、私たちの事業名に込めた意味をお話しします。

「AIシステム基盤の提供」という言葉には、明確なこだわりがあります。

まず、「AI」だけでは足りません。

どんなに優れたAIでも、それ単体では業務に定着しません。AIは「道具」であり、その道具をどう使うか、誰が使うか、どう管理するかという「仕組み」がなければ、一時的な試行で終わってしまいます。

個人がChatGPTを使って便利だと感じるのと、組織としてAIを業務フローに組み込むのは、まったく別の話です。

次に、「システム」だけでも足りません。

従来の業務システムは、決められたルールに従って動くものでした。入力があれば、決まった出力を返す。しかし、それでは対応できない領域があります。問い合わせ対応、文章作成、分析、判断支援…。これらはルールだけでは処理しきれない、柔軟性が求められる領域です。

ここにAIを組み込むことで、システムは「考える」ことができるようになります。

つまり、AIとシステムは、どちらか一方だけでは力を発揮しきれない。両方を組み合わせて、初めて業務に根付く「仕組み」になる。だから私たちは「AIシステム」という言葉を使っています。

なぜ「コードを納品する」のではないのか

では、なぜ私たちは「AIシステム」を開発してコードを納品する、という形をとらないのでしょうか。

受託開発会社であれば、要件を聞いて、システムを作って、コードを納品する。これが一般的な形です。しかし、私たちはこの方法をとっていません。

理由はシンプルです。コードを納品しただけでは、使い続けられないからです。

AIの世界は、技術の進化が非常に速い。今日使っているAIモデルが、半年後には古くなっていることも珍しくありません。新しいモデルが出れば、システムもそれに合わせて調整する必要があります。

コードを納品して「はい、完成です」では、その後の変化に対応できません。修正するたびに追加の開発費がかかり、対応が遅れ、結局使われなくなる。これでは意味がありません。

私たちが「基盤を提供する」という形をとっているのは、この問題を解決するためです。技術の進化やモデルの更新は、私たちが基盤側で吸収します。お客様は、技術的な不安から解放されて、本来の業務に集中できる。これが「基盤を提供する」ということの意味です。

なぜ「SaaS」ではないのか

もうひとつ、よく聞かれる質問があります。「SaaSサービスを提供しているんですか?」

答えはNoです。私たちはSaaS業者ではありません。

SaaSとは、同じサービスを多くの企業に提供するモデルです。Slack、Zoom、Salesforce…。これらは、どの会社が使っても基本的に同じ機能を提供しています。

しかし、AIを業務に活用する場合、「どの会社でも同じ」というわけにはいきません。

会社ごとに、業務の流れは異なります。部署ごとに、抱えている課題も違います。マーケティング部門でAIを使いたい会社もあれば、カスタマーサポートを効率化したい会社もある。同じ「AIチャット」でも、何をどう答えるべきかは、その会社の方針や商品、顧客層によって変わります。

汎用的なSaaSでは、この「御社ならではの状況」に対応しきれません。

だから私たちは、御社の状況に応じた「専用のAIシステム基盤」を提供しています。80%は実証済みの共通基盤を使い、残り20%を御社の業務に合わせて調整する。このバランスが、コストを抑えながらも、本当に使える仕組みを作るポイントだと考えています。

「基盤」とは何か ─ 使い続けるための土台

ここまで読んで、「結局、基盤って何?」と思われた方もいるかもしれません。

私たちが言う「基盤」とは、AIを使い続けるための土台のことです。

具体的には、こんな要素が含まれます。

AI連携の仕組み:AIのAPIを安全に呼び出し、業務システムと連携させる仕組み。

権限・ログ管理:誰がどう使ったかを記録し、適切なアクセス制御を行う仕組み。

コスト管理:AIの利用料が想定を超えないよう、監視・制御する仕組み。

運用・改善のサイクル:AIの回答精度を継続的に改善していく仕組み。

これらを「基盤」として整えることで、AIは一時的なツールではなく、組織の「インフラ」として機能し続けます。

電気や水道と同じです。スイッチを入れれば電気が使える。蛇口をひねれば水が出る。そこに「インフラ」があるから、私たちは意識せずにそれを使い続けられる。

AIも同じです。使うたびに設定を気にしたり、動くかどうか心配したりする状態では、業務には根付きません。意識せずに、当たり前に使える状態。それを支えるのが「基盤」です。

私たちが目指す「静かなインフラ」

メディア・コンフィデンスが目指しているのは、「静かなインフラ」です。

AIは急速に進化しています。毎月のように新しいモデルが発表され、「これが最新だ」「これが最強だ」という情報が飛び交います。

しかし、私たちは「最新を追いかけること」を目的にしていません。

重視しているのは、今日導入した仕組みが、明日も、来年も、変わらず動き続けること。そして、組織の成長に合わせて自然に拡張できること。

派手さはなくとも、着実に、確かに機能し続ける。そんな「静かなインフラ」を、私たちは目指しています。

最後に ─ AIを「試行」で終わらせないために

AIを導入して、成果を出している企業と、そうでない企業の違いは何でしょうか。

私たちは、その違いは「AIそのもの」ではなく、「AIを支える仕組み」にあると考えています。

どんなに優れたAIでも、使い続けられなければ意味がない。使い続けるためには、仕組みが必要。その仕組みを、御社の状況に合わせて設計し、運用まで支えるのが、私たちの仕事です。

メディア・コンフィデンスは、AIを一時的な「試行」で終わらせず、組織に根付く「資産」に変えるための「基盤」を提供しています。

「AIを導入したいけれど、何から始めればいいかわからない」

「導入はしたけれど、うまく使えていない」

そんな課題をお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。御社の状況を整理するところから、お手伝いします。

早野 龍輝

株式会社メディア・コンフィデンス 代表取締役

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