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人材育成の鉄則とは?自社のマーケティング担当者を育てるために

皆さんこんにちは。メディア・コンフィデンスの早野龍輝です。

今回は現場のWebマーケティング部署の運営において、重要な担当者の育成社員の育成という観点から、 Webマーケティング部署をうまく運営していくための人材育成のルールについてお話をしていきます。

学ぶことを担当者ごとに明確化する

最初に重要なのが、担当者ごとに学ぶことを明確化するということです。

担当者にこんなことを言っていませんか?

「日ごろ空いてる時間で、マーケティングを学んでおいてね。」

こんなことを伝えても、担当者が実際に自学自習をすることは非常に難しいです。

Webマーケティングと一口に言っても、その内容やテーマは膨大です。
一つのテーマ、例えばSEOだけを極めるにあたってもそれなりの期間がかかります。

実際にはそもそも範囲が広いという部分が最初の課題としてありますし、さらにどこから手をつけたらいいかわからないという観点もあります。

また、一般的に世の中の市販のマーケティング版はどちらかというとBtoCを想定して書かれています。

もし、あなたの会社の商品が、BtoBサービスであったりBtoB向けソフトウェアだとどうか。
マーケティングの本を読んでも何のことを言ってるのかわかりません。
担当者ががんばって本を読んでも、自社商品について具体的に応用ができない。
時間をとって勉強しようとしているけど、ずっとわからないまま。

これは明確な課題です。

そのため、自社の商品に合わせて担当者がどんなことをどんな観点から学ぶべきか、最初に「道筋」を示してあげるということが必要になってきます。

闇雲に「学べ」というのではなく、学ぶための土台をこちらから整えてあげる。そこまでしないと育ちません。

担当者も実際には、日頃雑務に追われていて忙しいものです。
その中で学習の時間を見つけて、仕事のやり方に活かしていくことは至難の業です。

学習するための時間を確保するために、そのために必要な学習の「道筋」というのは、会社側が用意してあげるという観点が必要になってきます。

担当者が、空いた時間ですぐ学習を始められるようにする。
学習そのものに対して何か迷ったり、教材を探したりという手間をゼロにする。
障害をできるだけ減らしてあげるということが必要になってきます。

そこまでしてようやく、効果的な研修が可能になります。

部署としての土台をつくる

続いて重要なのが、部署としての土台をつくるということです。

部署としての土台とは何か。

一言で言えば、「日頃の業務は、何を目標として行われているのか」という、至上命題のようなものです。

マーケティング部、ウェブマーケティング部は、何のために存在するのか?
私たちは何のために活動しているのか?

これを、部署全員が即答できなければいけません。

実際には多くの場合、こんな感じで言い表すことができます。

我が社のWebマーケティング部は、セールス部にホットリードを引き渡し、初回商談の機会を生み出すために存在している

一般的にはウェブマーケティング部署というのは、様々な施策を通じて、リードを獲得します。
獲得されたリードを引き継ぎ、セールス部が最終的に契約・販売を行う。
これが一般的な役割分担です。

実際のマーケティングとセールスの分担は会社ごとに微妙に違いますが、多くのマーケティング本はこれを前提にしています。

これを「リードを引き渡す」と言い方をします。

リードを引き渡すためのあらゆる手段を試し、最善の手段をできるだけ予算を有効活用して行うというのが部署としての至上命題です。

そのためには日頃からベストな手段をまず知っておく必要があります。
さらに、その手段が安定的に提供できているのかも重要です。

行動量が規定しやすいセールス部と違い、Web上でのパフォーマンスが変動しやすいという特性があります。
毎月、どれぐらいの成果が出ているか、差分を把握しておく必要もあります。

部署として決めた大きなテーマに向かって、全員がそれを発揮するために、すべての行動を全ての作業を集約できているか。

これを考え、部署全員と確認しておく必要があります。

実際のケースで、私がコンサルティングしている会社と話してみても、把握されていないケースがよくあります。
「自分の日頃の作業がいったい何に向けて行われていたのかを知らなかった」
「毎日必死で、やみくもにサイトを作ったりやみくもに記事を書いたりしていた」
こんなことを言う社員が結構いるんですね。

これらは、部署として土台ができていないケースです。

部署としての土台意識の土台を作ることで、一つ一つの業務のやり方、向き合い方、共有の仕方というのは絶対に変わります。
土台の中で担当者が育っていきます。

これが、人材育成の観点から見たWebマーケティング部署の重要なルール、ということになります。

なぜ学ぶのか、意識づけをしてから教材を与える

部署としての土台ができたうえで、目標達成のためにスキルや経験が足りないとわかれば、それを補うために研修がある、という流れとなります。

ここで大事なのは、研修が大事だから研修を行うのではないということです。

あくまで、Webマーケティング部署の一員としての役割を果たすために、知識が足りない。だから研修を行うんだ、という順序で意識付けをしてください。

意識づけができるまえに教材を与えてはだめです

いまやEラーニング教材は世の中に溢れていますから、「これらを適当に与えれば、担当者は育つだろう」と考えている社長/部長もいるかもしれません。
しかし、意識づけもないのに闇雲に本を与えたり、闇雲にセミナーを受けさせたりすると間違いのもとです。

これまで会社に、ウェブマーケティングという考え方はなかったかもしれません。
商品開発や市場調査といった広い意味でのマーケティングはあったかもしれませんが、ウェブマーケティングは初めての分野です。

「マーケティングが何なのかよくわからないが、とりあえず本やセミナーを受けさせておけば、担当者がある程度わかるようになるだろう」
こんなふうに期待したことはありませんか。

実はこれ間違いのもと。それどころか、むしろ悪影響です。
勘違いすら産んでしまうこともあります。

市販のマーケティング本の内容がそもそも古かったりとか、前提としてる教材の特性がBtoCの日用消費財についての内容であったりすると、意味がないです。

自社の商品とはそもそも、売り方もブランドを認知のされ方も違う。あまり参考にならず、「勉強した気になる」ということになっていきます。
たまに開催されている若手向きのマーケティング勉強会も同様で、資生堂やコカ・コーラの事例を初心者が勉強したところで、仕事のやり方は変わりません。

Eラーニング教材にも注意

Eラーニング教材はどうか。
近年、担当者向けのEラーニング教材というのも増えています。
当社も開発していますが、Eラーニングだけで一人前になれるものではありません。

Eラーニング教材ははっきりと向いている部分があります。

・個別の施策の細かい進め方
・分析ツール操作の仕方(グーグルアナリティクスなど)
・記事制作の注意点、チェックリスト

など、実際に業務の現場で使う、後からでも修正が効くような内容が中心になります。

これはEラーニング教材そのものの特性でもあるんですが、実はこれだけでは不十分。

なぜならウェブマーケティングの現場ではこうした各論よりも、もう少し全体をつかんだり、部署全体のリソースを整えていく作業が中心だからです。
自社にとってどんなことが必要で、優先順位は何か。

これを考えるのに、市販のEラーニングは適していません。

以上の理由から、やみくもに教材を与えても、そもそもスタート時点から間違っている、ということです。

本やEラーニングを与える前に、経営者として整えることがあるんだ、ということを知っておいてください。

研修を受けさせるまえに準備を整えよう

人員育成においては、学ぶ前の準備、学ぶ前の部署としての意識付けが重要だという話をしてきました。

私自身も日頃こうした部署診断から入って、それぞれのスキルを把握した上で、学びの意識づけを行ってから、やっと研修に入る、という進め方をしています。
やはり、これぐらいの手間を取ることが必要なんです。

最も大事なのは担当者への信頼

さて、色々マーケティング部署の鉄則についてお話をしてきました。

育て方も大事なんですけれども、担当者の能力を支援して、ちゃんと向き合って丁寧に育てることのほうがより大事です。

担当者の能力を信じて、貴重な準備は会社からで用意する、ということです。

ただ、この能力を信じるというのは、放任主義ではありません。
逆に「土台を作ってあげさえすれば、ちゃんと育つんだ」という意識を会社側が持っておく。

その環境を整えてからやっと学びが始まるということを覚えておいてください。

土台を整えて担当者の能力を後信じれば、担当者はひとりでに伸びていきますから。

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