今回のテーマは「再訪問ユーザー」です。ウェブサイトには初回訪問のユーザーと再訪問のユーザーという2種類のユーザーがいますが、この2つの区別をすることで、サイト作りや成果を上げるためのヒントがたくさん隠れています。
再訪問ユーザーを正確に把握し、そのデータをサイト作りに活かしていくためのヒントについて、詳細に解説していきます。
より詳しい解説を動画でご覧いただけます。以下のリンクから視聴してください。
再訪問ユーザーの重要性
まず、質問です。皆さんの会社やブランドのサイトにおける再訪問ユーザーの割合を把握していますか?実際にこの割合を把握している方は少ないかもしれません。
しかし、このデータは非常に重要です。
なぜなら、サイトの特性によって再訪問の割合がある程度決まっており、その割合が自社サイトに適しているかどうかを知ることで、サイトの作り方や施策の打ち方が大きく変わってくるからです。
例えば、再訪問ユーザーが少ない場合、サイトの情報が一目で理解できるか、あるいはユーザーが初回訪問で満足する要素が欠けているかもしれません。逆に再訪問ユーザーが多すぎる場合、初回訪問でのコンバージョン率が低く、サイトの直感的な使いやすさや即時性が不足している可能性もあります。こうした指標を元に、サイトの改善ポイントを洗い出し、適切な対策を講じることが可能です。
無理に違うタイプのサイトを目指してしまうと、期待した成果が得られないこともあります。まずは、自社の再訪問割合を正確に把握し、自社の業界や業種に適したサイト作りを進めることが不可欠です。
再訪問ユーザーとは?
再訪問ユーザーとは、特定のウェブサイトに一度訪問(初回訪問)した後、一定期間を置いて再度訪れるユーザーのことを指します。再訪問が2回以上になると、そのユーザーはサイトに対して強い興味を持っていると判断できます。再訪問ユーザーは、初回訪問ユーザーに比べて顧客に転換する可能性が高く、さらに口コミやSNSでのシェアなど、サイトの情報を広める役割を果たすことが多いです。
再訪問ユーザーは、初回訪問者とは異なり、既にサイトやブランドに何らかの関心を持っているため、彼らに向けたコミュニケーションは重要です。リピート訪問が続くほど、そのユーザーはブランドに対する信頼感を深め、最終的なコンバージョンに至る可能性が高まります。
再訪問ユーザーを意識したサイト作りを行うことで、彼らが何度も訪問したくなるような仕掛けを作り、より多くのコンバージョンを狙うことができます。
このように再訪問ユーザーを理解し、戦略的に対応することが、長期的なウェブサイト運営の成功に繋がります。
再訪問の種類とサイト作りのヒント
再訪問には、主に意図的な再訪問と意図しない再訪問の2種類があります。意図的な再訪問とは、ユーザーが特定のサイトやブランドを意識して再度訪れる場合を指します。例えば、前回訪問時に見つけた商品やサービスが気になり、もう一度詳細を確認したい場合などです。こうしたユーザーは、既にブランドに対する一定の信頼を持っており、購入や問い合わせといった具体的なアクションに繋がる可能性が高いです。
一方で、意図しない再訪問とは、ユーザーが偶然再び訪問するケースを指します。例えば、別の検索クエリで再び同じサイトに辿り着いたり、外部リンクを通じて再訪問したりする場合です。このようなユーザーも、サイトに対して興味を持っている可能性がありますが、より詳細な情報提供やフォローアップが必要となるでしょう。
サイト作りにおいては、これらの再訪問ユーザーをどのように扱うかが重要です。意図的な再訪問ユーザーには、より具体的で詳細な情報を提供し、彼らが必要としている情報に迅速にアクセスできるようにすることが重要です。
一方で、意図しない再訪問ユーザーには、再び興味を持たせ、次回以降の訪問を促すための仕掛けが必要です。
例として、パーソナライズされたおすすめ商品やサービスの提示、関連コンテンツの提案などがあります。
GA4で再訪問ユーザーを把握する方法
再訪問ユーザーの割合を把握するためには、Google Analytics 4(GA4)を活用することが有効です。GA4では、初回訪問ユーザーと再訪問ユーザーの割合を簡単に確認できる機能が搭載されていますが、より詳細なデータ分析を行うことで、サイト改善のための具体的な手がかりを得ることができます。
維持率の概要レポートは、ウェブサイトまたはアプリのユーザー維持率に関する概要が表示される、事前作成された概要レポートです。これには、サイトまたはアプリに初めてアクセスしたユーザーが、その後のエンゲージメントに費やした時間の平均や、初めてアクセスしてからの 42 日間に再度アクセスしたユーザーの日別の割合が含まれます。 エンゲージメント概要レポートには、画面左側のライフサイクル コレクションからア
GA4の探索レポート機能を活用すると、主要なコンバージョンイベントに至った全てのユーザーを細かく分析できます。例えば、特定のイベント(資料請求、問い合わせなど)に至ったユーザーの行動履歴を追跡し、そのユーザーが初回訪問者であったか、再訪問者であったかを区別することができます。このデータをもとに、どのコンバージョンイベントが再訪問によって促進されているか、または初回訪問によって達成されているかを正確に把握することが可能です。
このような詳細なデータ分析により、再訪問ユーザーがどのようにサイトに戻ってきているか、その行動パターンを理解しやすくなります。これにより、再訪問の促進や初回訪問でのコンバージョン率向上に向けた施策を計画する際の有効な指標となります。
初回訪問と再訪問の割合によるサイトタイプ別の分析
サイトは、その性質や目的によって大きく分けて3つのタイプに分類されます:
初回訪問が多いサイト
このタイプのサイトは、ユーザーが初回訪問でコンバージョンに至ることが多いという特徴があります。例えば、特定の商品やサービスに関する情報が明確で、ユーザーが即座に決断できる場合です。こうしたサイトでは、初めての訪問でユーザーが満足し、即座にアクションを起こすことが多いです。しかし、このタイプのサイトでは、再訪問を促進するための仕組みが不足している可能性があるため、リピート率を向上させるための施策を検討する必要があります。
再訪問が多いサイト
複雑な商品やサービスを提供するサイトでは、再訪問の割合が高くなる傾向があります。BtoBの業種では、ユーザーが何度も訪問して情報を集め、慎重に検討した上でコンバージョンに至ることが一般的です。こうしたサイトでは、再訪問ユーザーに向けた詳細な情報提供や、長期的なナーチャリング施策が重要です。一方で、初回訪問時にコンバージョンさせる要素が弱い場合、初回訪問者を逃してしまうリスクがあるため、両者をバランスよく対策する必要があります。
初回訪問と再訪問の割合が半々のサイト
このバランスタイプのサイトは、初回訪問と再訪問の両方でユーザーを効果的にコンバージョンへ導く力を持っています。サイト内の情報が充実しており、初回訪問者にも魅力的で、かつ再訪問者にも新たな発見や価値を提供することができます。こうしたサイトでは、ユーザーの行動データを細かく分析し、どの情報がどのユーザー層に対して効果的かを見極めることが、継続的な成功につながります。
各サイトタイプに応じた対策を講じることで、サイトの成果を最大化することが可能です。
自社サイトがどのタイプに属するのかを把握し、それに応じた施策を実行する
今回は、「GA4の初回訪問と再訪問割合からサイトの方向性を探る」というテーマで、初回訪問と再訪問の割合をもとにサイトの方向性を検討する方法について解説しました。GA4を活用して、自社サイトがどのタイプに属するのかを把握し、それに応じた施策を実行することで、より効果的なサイト運営を実現できます。
自社のアクセスデータを正確に分析し、戦略的なサイト作りを進めることで、長期的な成功を目指しましょう。
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当社、メディア・コンフィデンスでは、ウェブサイト改善プログラム「iMC」を提供しております。iMCのプランの中で、アクセス解析やコンバージョン分析を通じて、サイトの現状を把握し、最適な改善策を提案いたします。
例えば、現状のアクセス分析を通じて、どのページがユーザー獲得に効果的か、何回目の訪問が多いかなどを詳しく調査します。そして、そのアクセスデータに基づいて、サイト全体の健康診断を行い、次に何をすべきかを一緒に考えていきます。
詳細な情報やご相談については、ぜひお問い合わせください。