セミナー動画撮影で避けたいのが、編集時の修正。
画面内に写っているものを修正することは、素人の技術では非常に困難です。
そのためできる限り取り直しや修正を避けることが、じつは動画を早く終わらせるコツなのです。
撮影時には、セミナー動画撮影の前にチェックできるところをチェックしておきましょう。
ここでは、実際に必要なチェックポイントを、出来る限り列挙しました。
チェックリストとして、実際のセミナー撮影の場合にお役立てください
姿勢
まずは姿勢です。
姿勢と言っても単純に背筋を伸ばそうというだけではなく、「立つ」か「座る」か。
これが重要です。
立った場合は話しやすくなりますしジェスチャーも大きくなります。また左右に動くことで印象付けることもできるでしょう。話すテンポも自然とあがります。一方で、立って話すと、見る側に対して「緊張感」を強いることになります。
見る側が座って見ていることが多いことを考えると、立っている講師と座っている視聴者との間で、どうしてもテンションの差が生まれてきます。
「何かいいことは言ってるけれども、ちょっと疲れるなあ」と離れてしまう。ということも起きてきます。
座って撮影するのは、一般的なYOUTUBERの動画がイメージしやすいですが、ビジネスセミナー動画の場合、緊張感が生まれないことに注意しましょう。立つと座る、の使い分けも必要です。
私の場合は、有料の動画セミナーの場合は立って話していますし、無料のYouTubeの場合は座って話すようにしています。
内容に応じて、テンションに応じて、立ったり座ったりを意識していきましょう。
衣装
続いて衣装。「なぜその衣装なのか」をいちど考えてから撮影を実施するようにしましょう。
一般的にセミナー動画というと、スーツのイメージがあるかもしれません。女性だと、かっちりめのジャケットを着用する人も多いです。
ただし、セミナーだからといってスーツにこだわる必要はありません。
スーツだと堅いなと思ったら、カーディガンやポロシャツのように、襟付きのカジュアルな服装にしてみてもいいかもしれません。
また特定のサービスロゴのように絵を見せたい場合は、ロゴ付きのTシャツを作る手もあります。必ずそのロゴTシャツを着ると決めていれば、撮影も楽です。動画に他の社員が出る場合も、衣装を揃えられます。
なお、背景合成をする場合は、緑色や青色などの服を着られない制限がでてくるので、注意しましょう。私自身も、せっかく買ったネクタイがグリーンバックに溶けてしまって使えなかった苦い経験があります。
身だしなみ
続いて身だしなみです。
・髪型が清潔に保たれているか
・前髪が目にかかりすぎていないか
・肌のカサカサ、唇のカサカサは気にならないか
などが注意ポイントです。
毎日の撮影の前に、事前に鏡でチェックし、身だしなみが万全かを確認する癖をつけましょう。
背景
次は背景。
会議室で撮影する場合、白い背景であったりとかホワイトボードの前で撮ることが多いと思います。
スライドの画面収録を後から合成する場合は、スライドの絵柄がその部屋に合うかを考えなくてはいけません。特に中途半端にホワイトボードがあるとスライドの動画画面収録を合成した場合にホワイトボードが一部見えていて非常に気持ち悪い状態になってしまいますから、背景はクリアにするかどうか含めて気をつけましょう。
小道具
続いて小道具。ソファーに座って語る動画収録の場合は、ソファーの上にクッションを置いたり、ソファーの横に観葉植物を置くなど。小道具づかいが有効です。
特に、高さ1メートル前後の観葉植物は、画面づくりにかなりのプラスを与えてくれます。どうしても黒系のスーツと白い壁だと殺風景になりがちですから、あまりに画面が寂しい場合は、観葉植物を置いてみましょう。
反射
続いて反射。
眼鏡や室内のライトが、カメラの中に入って反射していないかどうかを確認してください。
特に大きいレンズのメガネの場合、パネルライトの光を反射してしまい、ほとんど目が見えないということが起こりがちです。
眼鏡が反射してしまう場合はライトの位置をより「真横」に近づけましょう。または、目線のレベルから、より高い位置に移動することで解決します。
騒音
続いて騒音。
撮影している場所が道路沿いの部屋であったり、他に室内に人がいる場合には、音が入ってしまう可能性があります。
セミナー動画撮影に集中していると、ちょっとした物音も気になります。ところがなかなか周りの人はそこまで気にしてくれません。イライラしてしまってなかなか収録が済まないということも起きてきます。
さて、この騒音なんですけれども、残念ながら完璧にブロックすることは不可能です。「外の音はブロックできない」と諦めましょう。
ここで必要なのが、逆転の発想。
騒音が入ったら最悪中止して取り直せる長さで、撮影をするのです。
動画が長いと、途中で騒音が入って撮り直しになれば大打撃ですが、1本あたりが3分〜6分程度と短ければ、途中に騒音が入ったらやり直せばいいという考え方ができます。
スライドづくりや台本づくりの段階から、1本あたりの長さを、「この長さだったら何度でもやり直せる」ぐらいの長さにするのです。
騒音があるなら、何度でも撮り直せる長さにしてしまえばいい、という逆転の発想をしましょう。
床の音
床の音。これは、騒音ではなく自分で鳴らしてしまう音です。
自分自身が立ちながら収録していてちょっと姿勢を変えただけで床が「ぎしっ」といってしまう。特に自宅で撮影する場合に起こってしまいます。
この床の音というのはねなかなか本人には気付きにくいものですが、動画を見てみるとギシギシという音が気になってしまいます。
床の音がどうして入ってしまう場合はマットを敷くなどして対処しましょう。
バッテリー
最後は機材の部分です。
まずカメラのバッテリー。
撮影スタート時には100%になるよう、日頃から充電を心がけておきましょう。
もしくは一定以上のカメラだと充電しながら撮影できる「給電機能」というのがついていますから、チェックしてみてください。
マイク
続いてマイク接続。
一度リハーサルでマイクの接続に問題がないか、マイクの音量の設定問題がないかを必ずチェックして撮影をはじめるようにしてください。
音が大事なセミナー撮影では、マイクがダメだと全ての撮影がやりなおしです。
リハで最も大事であるというふうに考えてください。
メモリーカード
付いてメモリーカードの残量。
「撮影はできたけれども、動画データがメモリーカードに収まりきらずに記録されなかった」ということが起きてきます。
メモリーカードの残量というのは忘れがちです。メモリーカードの残量まで意識できるようになることが必要です。
実際には理想的な状態としては毎日撮影する瞬間にそのメモリーカードが中身がゼロになっているのが理想です。そのため、必ずその日に撮影したデータは、メモリーカードからパソコンやHDDに移して保存、という癖をつけてください。
なお、これからメモリーカードを買うのであれば、データ量が大きいものを選ぶようにしましょう。64GB、128GBあるものを一つ用意できるととかなり楽です。
以上、撮影時のチェックリストをお伝えしました。
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