デザインのデータが管理されておらず再利用できない #デジタルマーケの現場課題
デジタルマーケティングの現場で生じるさまざまな課題。
現場の実際の声をもとに、その問題の原因や解決方法を一緒に考えていくのが「#デジタルマーケの現場課題」シリーズです。
今回の課題は以前作ったデザインのデータが管理されておらず車内でうまく再利用できていないという課題です。
過去につくったデータを再利用したいケース
マーケティング部の現場では、過去に誰かが作ったデザイン作ったデータを利用しようとしてもうまく使えないというケースがよくあります。
ベンチャー企業ではマーケティングの人の移り変わりが多かったり、フリーランスがいた時期といない時期があったりして、分かる人がいた時期はデータ管理されていたけれども分かる人がいなくなった途端にデザインデータが共有されなくなってしまったという課題です。
これはひとえにマーケティング文章としての連絡体制やデータ共有体制が未成熟であることが原因です。
担当者からすればもしもとんと作ったデザインがあるのであればそれを再利用したいと考えるのは自然なことです。
うまく利用することができれば1日間のデザインの手間を減らすことが出来ますからすぐ見つけたいと考えているでしょう。
ところがこんな問題が起こります。
データは発掘されたけれどもそれを開いてみたらうまくデータが使えなかったという問題です同じ Adobe なのになぜ使えないのかと言うと何歳か使えなくなる要因があります。
一つ目が、 Adobe のソフトのバージョンの問題。二つ目が画像リンクが切れている問題。三つ目がフォントがバンドルされておらず消えてしまっている状態。
マーケティング部のあるあるとしては以下のようなことがあります。
マーケティングの責任者が担当者に対して以前フリーランスの誰誰が作ったデータがあるからそれを見つけ出してそれを元に新しく作り直してくれという指令が来たとします。担当者は社内のパソコンや共有フォルダを探し周り、それらしいデータをようやっと発掘。ところがいざ開いてみたら結局使えないデータで、だった結果一から作り直しという二度手間所が3度手間のダメージを食らってしまうというのがよくありますこれはえー現場の業務を圧迫する要因ですよね。
もちろんデータが使えずに画像リンクも行方不明になっているのであれば諦めるしかありません。
対応策
担当者としてはこうして悲劇を繰り返さないようにデータを共有するための最低限の知識というものを身につける必要があるかと思います最低限の知識と何かと言うと簡単に言えばリンクの知識とフォントの知識そしてそれらのリンク切れならないための管理の方法です
データ管理の社内ルールを整備する
まずそもそもの管理のルールを先に身につけるべきだと思います。
管理のルールとは簡単に言うと、デザインソフトのファイルと元の素材は必ず同じフォルダの中に保存するという絶対のルールです。
同じフォルダの中になければファイルが移動するだけでリンクが切れてしまい、結果的に行方不明になってしまいます。
それだけファイルの管理を同じにしておくというのが重要なわけです。
作業に慣れていないとついついダウンロードフォルダとかデスクトップにある画像をリンクにしてデザインデータを書き出してしまい、その場ではそれで良かったけれども1年2年経って後から見てみると画像が行方不明になってしまっているというケースが起きてきます。
これは自分のパソコンで作業するだけではなく、データを共有したり社内の他の誰かが同じでデザインファイルを元にして作業する場合にも起きてくる問題です。
これを防ぐためには絶対のルールとしてフォルダの中に Illustrator のファイル Photoshop のファイル元画像のデータなどを全てまとめておくことが必須です。
さらに、イラストレーターで画像を開く場合には必ず同じフォルダの中にある画像を開くというルールを徹底することです。
こうした小さな積み重ねが最終的な会社全体のデータ共有のルールとして残っていきます悲劇を防ぐことができるでしょう。
フォントのライセンスが切れている
続いてフォントのライセンスが切れているという問題です。
フォントとは何かと言うと日頃パソコンに使っているフォントとは別で無料フォントではない有料フォントというのがありましてこれを販売している会社では存在するわけです。
フォントには、モリサワフォントというのがありますし Adobe も Adobe フォントというものがあります。これらは一定期間費用を払って使えるようになるものなのですがなぜこうした文字やさんがいるかと言うとですね。
もともとパソコンに入っているフォントよりもはるかにデザイン性が高いフォントを開発してデザイナーのために販売している企業というのがあるんですよね。
これらはたいてい年額制のためその期限が切れてしまうとフォント自体も使えなくなってしまうんです。
さて、有料フォントを使ってデザイナーがデザインをしていると、そのデータだけ渡されてもフォントが表示できないということになってしまいます。
フォントが表示できない場合は近いフォントに自動的に置き換えられるんですが、同じゴシック体になったとしてもやはり商用フォントの無料フォントでは大きくバランスが違うためデザイン全体がどうしても崩れてしまいます。
それほどフォントというのは価値があるものです。違うフォントに置き換えればで前が成り立つものではないのですね。
有料フォントを使う場合のデザインと無料フォントだけで行う場合のデザインを使い分けておかなければいけません。
この本当の有料アカウントの契約があるかどうかは会社によって違いますから一概には言えません。ただ、経験者がルールを確認した上でその本当をマーケティング部でも使い続けるかどうかを判断する必要があると思います。
担当者としては有料フォントの場合権限が使えなくなる可能性が常にあるということは頭に入れておかなければいけません。
デザインデータの保存ルールを周知徹底していく
以上、社内にデザインデータがあるのに再利用できないという悲劇を防ぐための大まかなヒントです。
実際にはマーケティング部が手動でこうしたデザインデータの管理ルールやフォルダの大きいはファイル名の命名のルールなどを整備した上でそれを周知徹底していく必要があります。
特に社員だけではなく業務委託やフリーランスのクリエイターがファイルにアクセスする環境では、こうしたルールを周知徹底しておかなければ短期間でデータがめちゃくちゃになってしまいます。
ファイル管理はマーケティングの仕事かと思うかもしれませんが、クリエイティブに関わることはマーケティング部の担当者が意識しておく重要なポイントです。
とはいってもマーケティング担当者自体も不慣れなところが多いでしょうから実際にはこうしたデザインデータの管理などに避けている人間がルール整備を行うほうが効率的です。
弊社でもこれまでルール整備やクリエイティブデータの確認などのサポートを行ってきました担当者があまり経験を積めていない場合でも明文化されたルールを共有することでデータがめちゃめちゃになることを防ぐことができます
今後、社内でクリエイティブを内製化していくにあたりデータの管理ルールをはっきりさせたいといった場合にはお力になれると思いますのでぜひお問い合わせください。
クリエイティブのデータの管理はそれほど難しいものではありませんから担当者が自らの責任の中でやっていくものだという意識をしてルールを整備して行ってください。
